赤い夜の生存者赤い夜は魔術師を殺し、誰が逃げ延びたかを特定できる記録を焼いて、一つの時代を終わらせた。その空白へ、一人のしつこく残る人物が入り込む。ギルドグレイドで「赤い影」として記憶される、姿を消した赤王たちの後継者である。失われた記録が作った生存者赤い夜は、二つの破壊によって第二人類時代を閉じる。魔術師が虐殺され、その実験を説明できた記録庫も焼かれる。これは重要だ。赤王たちはすでに分離ノードを用い、魂と移植された意識に関する儀式を行っていた。粛清は証言できる人々と、成功と噂を区別できる記録の両方を消す。後代の異端審問会は、残った年代記は偽造だと主張するが、資料自体が逆説を示す。「偽造された」という疑いそのものが、誰かが隠す価値のある何かがあると信じていた証拠でもある。別系統の歴史伝統が、生存者物語の中心人物を与える。赤王たちは打倒され、その後継者はギルドグレイドの地下墓地へ消え、その後も「赤い影」の物語が残る。登場人物目録は同じ人物をより慎重に「赤の教団の後継者」として保存し、魔術師王朝の崩壊後に潜伏したとする。どちらの資料も個人名、検証済み系譜、後継者がどのように赤い夜を通過したかを証明する文書を与えない。その空白こそ記事の中心である。「赤い夜の生存者」は、確認された目撃者伝記ではない。記録破壊と、禁じられた連続性を隠すのに最も適した都市で持続する後継者伝統とが結びついてできた文書上の結び目だ。赤い影が文字どおりなら、地下墓地は第二時代の人間の子孫を保存しているかもしれない。物語が後代の僭称者へ付着しただけなら、失われた記録庫のため、その主張を否定することも異常に難しい。世界設定集にない証拠を作らずに、コデックスがどちらかを選ぶことはできない。したがって最も重要な生存事実は、「生存者が誰か」ではなく、赤い夜が歴史的確実性に何をしたかである。粛清後の制度は、照合できる原本を以前より少なくしか持たないのに、記録を真正・偽造と分類する権力を継承した。赤い影はその非対称性の中で生きる。消えた後継者と消えた記録庫が、互いの伝承を強化する。